Module 14: Business Strategy

Googleエコシステムと
コスト戦略

Google Workspaceのプラン設計からVertex AIの従量課金まで。
ROIを最大化する投資ロジック。

1. 全体像:Google AI エコシステム・マップ

ECOSYSTEM
Google AI Ecosystem Visualization

Gemini (The Brain)

全てのサービスの中心にある頭脳。マルチモーダル推論を担当。

Workspace (The Interface)

Docs, Sheets経由で、ユーザーが日常的にAIに触れる場所。

GCP (The Infrastructure)

Vertex AIを通じて、企業独自のアプリやモデルを構築する基盤。

2. Google Workspace 2026:新プランとAI統合

WS PLANS

2025年以降、Gemini機能は従来の「アドオン」から「基本プランへのバンドル(統合)」へと移行しました。

Plan & Pricing (JPY) Key Specs (Storage / Meet) Gemini Features & Token Policy
Business Starter
¥800 /月
  • Storage: 30 GB / user
  • Meet: 100名
  • Rec: × 不可
Basic
メール作成支援などの基本機能のみ。
Gemini for Workspaceのフル機能は制限あり。
Business Standard
¥1,600 /月
  • Storage: 2 TB / user
  • Meet: 150名
  • Rec: ○ 可能 (ノイズ除去付)
Bundled
Gemini機能が標準搭載。
ドキュメント要約、スライド生成などが可能。
Business Plus
¥2,500 /月
  • Storage: 5 TB / user
  • Meet: 500名
  • Rec: ○ 可能 (出欠確認付)
Advanced
eDiscovery(情報開示)や高度な管理機能。
※AI機能はStandardと同等だが管理が強化。
Critical Change: アドオン購入の手間が減った反面、ベースライセンス料が上昇しています。全社員にEnterpriseが必要か、部門ごとにStandardと使い分けるかの「ライセンス最適化」がコスト削減の鍵です。

3. 開発コスト:Vertex AI の従量課金ロジック

VERTEX COST

「文字数」と「画像枚数」で決まる世界

API利用(自社アプリ開発)の場合、月額固定ではなく「使った分だけ」の従量課金です。 特に注意すべきは「入力(Input)」と「出力(Output)」の単価差と、マルチモーダル(画像・動画)のコストです。

  • Input Token (安い): AIに読ませる文章。マニュアル100ページを読ませる等。
    $1.25 / 100万トークン (Gemini 1.5 Flash)
  • Output Token (高い): AIが生成する文章。回答、要約結果。
    $5.00 / 100万トークン (Gemini 1.5 Flash)
  • Image/Video (特殊): 画像1枚、動画1秒ごとにトークン換算される。
    → 動画解析はコストが跳ね上がりやすいので注意。

コスト削減の鉄則

  1. Flashモデルを使い倒す: Proモデルは高機能だが、Flashの10倍以上のコストがかかる場合も。日常業務はFlashで十分。
  2. Context Caching: 毎日同じマニュアルを読み込ませるなら、キャッシュ機能を使うことでInputコストを最大90%削減可能。
  3. 不要な出力を削る: 「丁寧な挨拶」は不要。JSON形式のみ出力させることでOutputコストを抑制。

4. 総括:投資対効果(ROI)を最大化するポートフォリオ

SUMMARY

Frontend (Workspace)

全社員向け。
プラン統合により、追加コスト無しで「標準装備」として使い倒すフェーズへ。

Backend (Vertex AI)

開発者・特化業務向け。
1.5 Flashとキャッシュを活用し、超低コストで大量処理を自動化。

Manager's Note: AIのコストは「経費」ではなく、人件費を削減・代替するための「投資」です。月額20ドルの追加コストで、社員の残業時間が10時間減るなら、ROIは圧倒的にプラスです。恐れずに上位プランを検証してください。